世界最難関のトレイルラン3選

火山、雪に覆われた山、砂漠、ジャングル、冷たい川、サソリ、ヘビ、山猫、恐怖など、世界で最も困難な地形でトレイルランナーが直面する障害はたくさんあります。以下では、世界最難関のトレイルランをご紹介します。

1.マラソン・イン・ザ・ジャングル(ブラジル)

アナコンダ、ジャガー、サソリなどが生息するブラジルの熱帯雨林で開催されるジャングルマラソンです。レースというよりサバイバルトレーニングのようで、世界一危険なトレイルランと言われています。ランナーはアマゾンの熱帯雨林の中を6つのステージで約260キロメートル進みます。

沼地を抜け、川を渡り、45℃の気温と強烈な湿度に1週間さらされながら、7日分の食糧と装備を背負って走ります。チェックポイントで手に入るのは水だけで、選手たちは毎日12リットル程の水分補給が必要になります。このような過酷な大会では、ゴールまでたどり着けるランナーはごくわずかです。

2. トル・デ・ジェアン(イタリア)

トレイルレース「トル・デ・ジェアン」は、世界最長のノンストップトレイルレースです。競技者は150時間で330km、25の峠を越え、24,000mの標高差があるコースを走り抜きます。主催者は、他のトレイルランとは異なり、必須コースは定められていません。150時間で完走することができればゴールとなります。

完走するためには競技者のほとんどの人が1分も寝ずに1泊2日を過ごすことになることが予想されます。2017年のレースチャンピオンであるハビ・ドミンゲスは、合計でわずか35分しか眠らず、67時間52分15秒で完走したという記録を打ち立てました。

3.モンブラン・ウルトラトレイル(フランス/イタリア/スイス)

ウルトラトレイル・デュ・モンブランは、全長170km、標高差1万m、制限時間46.5時間の競技です。これはフルマラソンの4倍に相当する距離でありとてもハードな競技です。このコースはフランスのシャモニーから始まり、アルプスの最高峰モンブランを一周し、クロワ・デュ・ボノム(2433m)、コル・ド・ラ・シーニュ(2516m)、ピラミッド・カルカイユ(2565m)を駆け抜けます。フランス、イタリア、スイスの19つの村々を通過し競い合います。

良い順位で完走するため、競技者の大半は夜通し歩き続けます。寝るとしたら、夜間や霧、雨、風、雪が多い山間部では、ヘッドランプだけを頼りに走る過酷なレースです。フランスのグザビエ・テベナールは、20時間44分16秒で完走しました。